土佐塩焼き石灰とは?
伝統的な塩焼き工法土佐塩焼き石灰は塩焼き工法と呼ばれる伝統的な製法を用いています。 この製法は山膚に築かれた徳利型土中竃に石灰岩と無煙炭を交互に投入し、少量の塩を添加して焼成することからその名が付けられいます。 通常の重油焼成の場合数時間程度で焼きあがるところ、塩焼き工法では3日から1週間という長い時間を掛けて焼きあげます。 |
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このように手間のかかる伝統的な製法を用いた土佐塩焼き石灰は、特に漆喰原料として高い評価を受けており、以下のような特徴を持っています。
土佐塩焼き石灰の特徴
- 不純物、特に鉄分の含有量が抑制され白度の高い製品が得られる。
- 生石灰の焼き締まりが防止でき、多孔質の生石灰が得られる。
- 生石灰の結晶が粗大化し、水和反応時に高温が持続するため未消化粒子が少ない。
- 水和反応が緩やかなので消石灰の平板状結晶が成長し、左官材に適する。
土佐塩焼き石灰の結晶 |
重油焼き石灰の結晶 |
なぜ、平板結晶が発達したほうが左官材に適しているのか?
- 平板状だと、粒子間に水が入ることで左官材に適した粘性が付与され、コテで施工することによって平板が壁と平行に配列する。
- 粒状よりも平板の集合体のほうが空隙の少なく緻密な壁が形成される。
- 同じ粘度では、加水量が少ないので、絶対的な収縮量が少ない。
- 平板の集合体での収縮は壁面と鉛直方向に、均等な力で発生するので、収縮クラックの発生が少ない。
土佐塩焼き石灰の平板結晶 |
平板結晶は、収縮の方向と |
- 粒状では結晶同士に隙間ができ、吸着が弱く、加水量も増える。
- 収縮方向も力の大きさもバラバラなのでクラックが発生しやすい。
重油焼き石灰の粒状結晶 |
粒状結晶は、収縮の方向と |